lapsus telefono

晩秋の景色のひとつ

 どういうわけか、携帯に間違い留守番電話をたびたびもらう。
以前カオルお姉ちゃんという方からいただいた、
おじいさんの初盆の件についてのメッセージなどはとりわけおかしくて、
消去するのが惜しいので今も保存している。
我が家も初盆をちょうど迎えるときで、
こんな親戚いたのかなどと多少考えもした記憶がある。
 そしてこの度、過去最強の留守録が舞い込んだ。
見知らぬ携帯番号からで、発信音の後、
耳を澄まして聴いてみると、
どこの国か識別不能で真剣な口調の男性の声がする。
いつまで吹き込んだのだろうか、長い録音だ。
インドや中東のようでもあり、アフリカともいえる言語。
お宅間違い電話ですよ、などと伝えられそうにないので、
そのままそっとしている。
しかし男の切羽詰った感じの話し方からは、
一声かけるのが良さそうな気はする。
 遂にグローバル間違い電話の時代の幕開けか。
個々人の対応力が問われ始めた。