2006-01-01から1年間の記事一覧

「マーノ・デ・サントの帰郷」

注文していた本を受け取りに行く道は心が踊ってしかたがない。 その時代に、こんなに熱くて楽天的な日本人が生きておられたことに、 読んでるこちらまで、心がふつふつ沸騰してくる。 ジョン万次郎やジョセフ彦とはまた違った熱さ。 密出国からボカ・ジュニ…

il giorno di San Silvestro

昨日の仲間との集まりの流れから、 昼飯をラーメンにしようと店の前まで行ったものの、 結局、カレーの誘惑には勝てず。 ここはカレーで年を締めるべきだと、 いただきながら内心ほっと心が落ち着いた。 今年も、いろんなカレーをはじめ、 美味しいものをご…

JB逝く

旅立たれた。ご冥福をお祈りします。 小学校に行っていたころに、ラジオから流れた 〜ゲローパッ ォラォラ セクスマシーンに、 意味も分からず、すごくカッコいい曲だと興奮していた。 だから、音楽の時間にやってくれとも密かに期待していた。 周りに雑誌も…

ナンシー関さんの作品

集中力を維持できず、やれることもない日が続いたので、 こういうときは画集を見ようと、 年賀状作りのヒントを得る意味も込めて、 ナンシー関さんの版画を布団の上でみる。 独特のタッチを持つ線をシンプルに組み合わせて、 モンゴロイド特有の凹凸のない顔…

fare il bagno di bergamotto giapponese

4日前、素晴らしい柚子風呂を心ゆくまで楽しんだ。 その夜。 災難な修学旅行生や気の毒なお年寄りのニュースを、 どこか遠い場所の出来事のような感覚で聞いていると、 案の定というか、例のノロに撃沈された。 寝ようとしたとき、腹が異常にゴボゴボと呻き…

「ふだん着の温泉」

TV

いつもの客がいつもと変わらないように風呂につかり、 宿や浴場のあるじが日々の仕事を丁寧にこなす。 ただそれをみるのだけで落ち着き癒される。 そんな光景は、無意識に心のよりどころなのかもしれない。 それに、吉幾三氏の歌と温泉とは、 にやけてしまう…

cinghiali e porci

あとになってバタバタしないで済むように、 年賀状を作るには周到な準備が大切と信じている。 そこで今年こそはと、 干支にちなんだ手持ちの写真を用意していた。 お気に入りの写真であり、 元旦に届くよう早めの投函は余裕、そんな気分でいる。 ところが、…

「佐野ROCK!」&ブルースな刹那

以前友人と『MusiG』の1コーナー「佐野ROCK!」を見た。 内容は番組を見れば分かるけれども、 ロックかそうでないかを判定するときの間合いが 気持ちよく、佐野元春氏と山口智充さんのやりとりも、 テンポが良くて、時間の割に内容が濃く感じられる。 そのと…

blues

ちょっとした信号待ち、 小学校中学年くらいの子供が数人下校中。 太っちょの大将「おまえ、誰が好きやねん」 取り巻き達「クラスにいるんか?」などと、 しばらく同じようなやりとりが過ぎ、 元気そうな女の子「あんたは?先言えや」 大将「じゃあ言うたる…

カーワンHC

冷え込みが厳しくなる中、体内のラグビー熱が高まってきている。 ジョン・カーワン氏がジャパンのヘッドコーチに就任する予定が、 ヒートさせる一因かもしれない。現役のとき一流、 指導者になってからも実績があり、 日本でもプレーした経験のある人物の抜…

porto in inverno

冬の波止場。思ったよりも温かく、 コンクリートで固められた岸壁からでも、 海を眺めているひとときは、 気持ちが安らいでいく気がする。 海のある街に住んでいたい、と友人が言うけれども、 確かにそうかもしれない。 海、と聞くと、 紺碧のビーチや在りの…

『未来世紀ブラジル』(アメリカ・イギリス、1985)

細部まで行き届いたクオリティの高い美術、 鎧武者やビルが噴出する破天荒な夢と 独特でありながら近未来を予感させる現実世界の対比と融合、 鋭利で強烈な文明批判、どれからも巨大な力がこもっていて、 途中疲労を覚えるけれども、見終えたあとの心の中の…

N響アワーがいい

ラジオで聞くクラシックは眠くなるときがある。 でも、いろんな楽器を見ながらのオーケストラは刺激的な気がする。 ぼちぼち見るようになったのだが、たまに地味な楽器に焦点を当てる日がある。 今日はファゴットで、前に見たときはティンパニだった。 周り…

un caffè da solo

最近コーヒーがうまい。 肌寒い季節が、豆の持つ風味をぐっと引き立てているのだろうか。 誰にも邪魔されない時間に、ゆっくりと用意する。 飲む間、何も見ない、聞かない、しゃべらない。 遠いところに行けるような時間が持てる。 自宅で飲むのが多くなると…

ごちそうなレトルトカレー

kohinoorのレトルトカレーは相当レベルが高い。 下手に店に入るよりか手堅く思う。 具材に合わせて風味を変えており、 それがツボをしっかり押さえているように思えてならない。 開発に携わった研究者は余程センスがいいに違いない。 会議を後学のために見学…

camera multiuso

だいぶ良くなった。入浴時に失神しかけて以来、 酒を断ち規則正しい生活を心がけた結果、 来月からはバリバリ動けそうだ。 後日ゆっくりと、 先日少し家を留守にしていたときのことに触れていきたい。 遡ること2週間前、 体調が完治しないまま羽根を大きく…

カージナルス制覇

田口壮選手、おめでとうございます。 グラウンドで優勝の瞬間を迎えられたことが、 チャンピオンの実感を一層引き立ててくれたのではないか、 と思った。徐々にうれしさがこみ上げてくる様子が、 見ていてぐっとなってきた。 それにしてもインタヴアー、 あ…

halloween

家を出た後、電話でハロウィンだと気付く。 よって、店にあったもので その場を凌ぐこととなった。 本気な人たちの意気込みは代え難い。 計画的にやるのなら、 ケンタッキーのおじさん、もしくは ニコレット人形で乗り込んで納得していただろう。 帰りの電車…

ボンタン飴

久しぶりに食べて、思わず何粒もいってしまった。 飾り気のないベーシックなお菓子はやっぱりいいと思った。 いつも駄菓子屋で、 このボンタン飴と兵六餅は並んで置かれていたと気がする。 これからの季節にとても合いそうだ。 それとあのオブラートを、 一…

in la canova

近くに友人がいて、 時間調整中ちょっと店の倉庫で話す。 調子が悪いのを気遣って、しきりに鍼を勧められる。 鍼に行った後は、 すこぶる快調になった自分が感じられるそうだ。 興味はあるものの話を聞いていると、 治療の間は想像するより痛いらしい。 鍼灸…

『七人の侍』1954年 東宝

リアルだ。 当時の民俗や町・山村を知らなくてもそう思える。 俳優陣からの気迫もケタが違う。時代劇の枠を超越している。 この映画を言葉であれこれ表すのはむだでおこがましい。 何度でも見たい。 好きなシーンも枚挙に暇がないけれども、 人に呼ばれて家屋…

un risciò

こういう乗り物を見つけると敏感に、深く反応する。 兄弟たちは、インドやベトナムで今日もよく走っているだろう。 この星の未来を考えると、 資源を有効利用できるベロタクシーのように、 本当は需要が先進国にもあっていいと思う。 側道を自動車が突っ切っ…

アッシジ〜ASSISI

昔に行ったことのある、とくに印象に残った町のひとつ。 偶然テレビでピックアップされていたのをみた。 何より夜の散歩が、まるで甲冑を纏った中世の騎士が出没しそうで、 そのような心がどこかに迷い込んだ散策は実に有意義だった。 ベスト・オブ・路地。 …

田口壮選手決勝HR

試合開始から約3時間半過ぎた頃に訪れた、 いい仕事をした瞬間。 こういうプレーをみると、 まだまだ野球は面白く感じられるのが分かった。 田口選手の我が道を行く姿がいい、といつも思う。

forza,mio stomaco!

5日前、焼きそばを食べてから腹の具合が最低で胃が熱い。 4日前、ちょっといいことがあったからか、 勝手に足が酒場に進み、客人がシェリーを注ぐのを見る。 3日前に友人とカレーを食べに行くも残してしまう有様。 そして今日、依然回復しないのを気合が…

loro penne rosse

友人宅に招待される。着くなり次男から、 柔らかいゴム球でキャッチボールをせがまれて、 引き続きトスバッティングの相手をする。 部屋の中で豪快にフルスイングをするので、 至るところ無傷の障子はほとんどない。 3歳の割には野球センスがやけによく 投球…

『北国の帝王』

CSのシネフィル・イマジカ様々で、 どんどん録画をせざるを得ない。撮り置きが自然と貯まる。 R.アルドリッチ監督、すごすぎる。 無賃乗車という映画として地味なテーマにもかかわらず、 この迫力や臨場感は圧巻である。 リー・マーヴィンとアーネスト・ボー…

la bisboccia

いつもの店で仲間と飲む。 わずかながらでも飲酒量の増加は、 体の具合が上向きを意味しているように思える。 今日でこの店のあるスタッフが上がるので、 挨拶に来る客たちでごった返し、 店内のボルテージはクラブ並に上昇している。 いろいろな最後の日が…

『踏まれた麦は強くなる』

生で稽古や生活をみたことがなくても、 極めて厳しい世界であるのがわかる。 そんな相撲界において、頑強に戦ってきた力士の語る、 飾り気のない実直な文章は一読に値する。 たしかテレビでみたことのある霧島関は、 鮮やかな明るいブルーのまわしを締めて …

mappa antica

贅沢な日。また古書祭りに行く。 最近は古地図に大変興味があるので、 ひとつぐらい気に入ったものが欲しい。 しかし目に留まる地図ほど値が張るもので、 今回も断念する。 特に旧満州鉄道及びその一帯の路線地図と、 地図なのに耽美な雰囲気の紺色の表紙を…