AU芸術国際ベネチアビエンナーレ選抜展

出遅れたが、最終日閉館1時間前にに入館できた。
アーティストの野心的な作品、庶民的感覚で言えば
ちょっと変わったものがいっぱいあった。
一通り見終えたあと、
特に興味を引いた奥田エイメイ氏の「育黄」で
じっくり作品を観察。
実物のような動きをするのに
これが人工物であることにまず驚く。
そして、水族館で海の生物を眼で追い続けているときに
感じる、どこかに吸い込まれていく気持ちを覚えた。
分かりにくいが、こういう感覚をいじれると未来が
近づいてきてるのかと思う、わけもなく。
他に印象に残ったのはキャンバスからたくさんの鉛筆が
様々な角度で飛び出した作品が何だか気になった。
全体的に、見ている人が対象に積極的に関わりあえる
ような作品を多く見てみたい気になった。
身近で先進的なアートを楽しむ機会を持てることに感謝する。
ありがとうございました。


ところで育黄を観覧中に、
ふと作品の右奥の腰掛に座り何人かと会話を楽しんでいる
お年寄りに目が行く。眼が合い何か感じた。スーツを着た
地位の高そうなおじさんの御老人への応対も慇懃だったので、
とても高名な方なんだろう。
・・・恐らく、あの嶋本昭三先生だった。名前だけでなく、
その姿も事前に知っておくべきだった、遠い先輩なのに。
絶好の会話のチャンスを逃し少し放心する。