accidente

MORICI2005-10-22

人が歩くより少し早いくらいの速度で、
路地を自転車に乗って進んでいた。
大人が3人真横に並ぶのが精一杯という道幅なので、
幼い子供らに一声かけて道をあけてもらい、
その先の角を曲がろうとした。
そのとき、右手からこちらめがけて突っ込んでくる
ママチャリが視界の隅に入った。
こちらは何の問題もなく停車したが、
そのチャリは急制動のため横滑りしつつ、
乗り手の左足が溝にはまって引っかかり横転した。
一方の靴は衝撃で脱げていた。
自転車にまたがったまま地面に伏している
50歳前後のおばはんと眼が合って、
「ご、ごめんなさい」と誰かに叱られたような声で謝られる。
見通しが悪く狭い道で暴走できる人の気が知れない。
もしも、ぼくがいなかったら間違いなく真後ろの
子供と衝突し怪我を負わせたに違いないだろう。
それにしてもなんて格好なんだ。
群青色のジャージを着て素足に革靴、片方は脱げたままで、
ピンク色の自転車に乗ったまま道に転がっている。
正直、怒る気にも助ける気にもなれなかった。


自動車はもちろん、自転車も十分に凶器と成り得ることを
認識して運転してほしいと思った。