prugna

桜もいいと思う。
それ以上に紅白問わず梅がいい。
細めの枝に控えめに咲く花の組み合わせが
りりしさを生んでいるような気がする。
この季節、主張が控えめなのがいい。
まだ酒臭くない閑静な梅の林で小一時間たたずんでみた。


朝から気になっていた少し大き目の逆剥けを取り除こうとした。
ゆっくりめくっていくと、爪のすぐ脇と繋がっているらしい。
根の深い逆剥けのようだ。
ジャンボな耳垢を発見・無事回収時のような奇妙な興奮を覚える。
そのため、どこまで剥けるのか気になって取りきった結果、
皮というよりもちょっとした肉片を取ってしまった。
普通の暮らしで感じる痛みでないのは間違いない。
よけいなことをした後悔よりも、
よくここまで踏み込んだという驚きが先に来た。
逆剥けをはぎたくなるのは人間に眠る本能なのか、
どうあれ今後こういうときには必ず冷静になりたい。
多分、キトラ古墳の壁画を保存するプロは
逆剥けが出来てもこんなことにはならないのだろう。