a pontile

「エコ」って・・・

ヨットだかクルーザーだか、
とにかく小型船舶に試乗できるイベントがあった。
縁のない代物に揺られるのは楽しいだろうが、
眼前に広がる汚れた港湾の海の色を思うと、
この白いデッキへ乗ってみようという気持ちにならなかった。
こんな乗り物よりも、まず青い海がほしい。
停泊場をとぼとぼ歩いていると、今まさに出航した船の上から、
家族と来ていたクォーターの少女が笑顔で陸に向かって手を振っていた。
だからこちらもめいっぱい大きく手を振って応えた。
離れていくその船から、
少女がパパとママに手を振ってくれたと話しているのがかすかに聞こえた。
彼女の眼に、この海はどう映っているのだろうか。
青く透きとおった海へ、少しでも戻していきたい。