『名短篇 新潮創刊一〇〇周年記念 通巻一二〇〇号記念』

 読書の秋たけなわ。根気がなく途中でだれるので、長編よりも短篇が好みのようだ。
優れた短篇の持つ切れ味と、日本文学の流れも一緒に楽しませていただいた。
中でも、鴎外『身上話』おっさん視点全開、芥川『蜜柑』の色彩感ある展開が印象的であり、
島木健作『黒猫』のネコと母親のキャラにやられた。また、
町田康氏の『一言主の神』で森ビルが出たあたりは声を出して笑った。
これを機に日本の少し前の、いろいろな作家の作品に触れてみようと思う。