Merci,le Tour!

 まず書かねばならないことは、
モンヴァントゥーで勝ったガラーテはかっこよかった。
2位にはなったが、
必死の形相で食らい付いていったマーティンも忘れない。


 さて、伝説の川室競出場からおよそ80年、
遂に二人の日本人選手がシャンゼリゼゴール、
完走を果たしたことに、言葉も出ない。
 理由は上手く説明できないけれど、
同国の選手が走っていることは、
連日レース観戦のモチベーションを確実にアップさせた。
最終日、別府選手が中間スプリントポイントを獲得した際の、
オフィシャルによる表示が表れたときは、
それはもう違う世界に心を置き忘れたかのようだった。
ウェーグマンらと逃げ集団を引き続ける彼の走りは、
甘い夢のような時間を与えてくれた、ステージ優勝いける!?と。
結果"幻の赤ゼッケン"獲得の快挙は、ものすごいことだ。
 あっという間にツールの季節が去って余韻が残る今、
自分にとって国籍とかチームとかは正直な所、もうどうでもいい。
みんながんばった、よくやった。
 選手同士の関係やチーム戦略に興味を強く持たれる方も多いはずだが、
全体を見渡して、マイペースでまったりと楽しむタイプの視聴者な人間にとって、
少なくともツールはひとつのお祭りと言える。
AZ2Rの新ジャージはかっこいいとか、
この道走りてーとか、この街で生活した場合の勝手な妄想とか、
自然とそういう楽しみ方をしている自分がいる。
毎年こんなに面白いお祭りを見られるのは幸せだと思う、ありがとう。


 このフランスの番組製作スタッフは本当に優秀だと思うし、
カメラワークに十分すぎるほど応え得るフランスの諸都市の風景には、
ため息ばかりつきたくなった。
飽きの来ない山並み、街並み、海沿い、歴史的建造物。
街の一つ一つに、はっきりと統率された意志が見える。
 山岳に陣取ったギャラリーの中にはちょっと危険な連中も多かったが、
ピッチや畑に、ツールにちなんだ飾りや絵を描いた方々に感謝したい。
 毎年表彰式のお姉さん方がすごい。今年はマイヨブランのときに出てくる、
黒いドレスの一人が特に強力すぎた。何とかならないのか。


 ・・・言いたいことを適当に述べすぎて収拾がつかない。強制終了だ。
しばらくツールの熱気をクールダウンしてきます。