ガリア戦記を読む

 「ガリア戦記」にはしてやられた。
報告書とか元老院へアピールするための書簡とか言われているそうだが、
ローマ軍の戦略の根拠を織り交ぜながら、淡々と事実を書き綴った文体からは、
優秀な指揮官としての冷静さをうかがい知ることができ、
進んだ土木技術による防壁の構築や土塁の建設からみても、
他とは違う頭脳的で、相手にしたくない戦闘集団だったことがわかる。
 また、反抗を繰り返すガリアの人たちのガッツは相当で、
当時の戦い方を想像しながら、体のあちこちが痛むような気がしてきた。
略奪も半端じゃなかったのだろう。怖い。
手投げの槍で丘の上からアタックとか、
いつの時代から集団間の戦闘では、投擲が直接攻撃の基本なんだろうか。
 とても2000年も前の文章とは思えなかった。