『サクラチル公団』

新しく見えたものも、やがて過去のものになっていく。
今日もどこかで、見慣れた景色が刻一刻と変わっていき、
流行り廃れはまた繰り返し振り出しに戻る循環。
近頃は多くの分野で、
急いで無理やりに雰囲気を醸し出そうとしているように思う。
ずれている感じがして気持ちよくない。
もう自然体でいいんじゃないかと思う。
鑑賞後、団地というシンボルにそれを教わった気がする。
このフィルムでは団地とそこの昔からの住人に
スポットが当てられている。
彼らとは団地に対する気持ちの面で大きく
異なる部分がある新参の住人に焦点を当てた場合、
全然別の作品になるだろう、と体験的に思った。