街のあかり(2006、フィンランド・ドイツ・フランス)

鑑賞後にもわっと出てくる妙な安堵感は、
窮屈な場所から噴き出した自分の心の一部分なのかもしれない。
作品中に主人公は一度だけ笑うけれども、
それが現代社会への痛烈な批判で、何ともやりきれない気分になった。
セリフの削るというか、
このような口数の少ない映画はリアリティを感じるので、
どちらかというと好きだ。
どうしようもなく悲惨だけれど、人肌程度に暖かい映画。
主人公を気にかけてくれる女の人、少年の存在がいい。
こういう人たちがあかりなんだね。